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横校労ニュース
トピックス
●組合大会・組合関係
横校労の取り組みがわかります。
専現場の受け皿になれる組合として ―― 新年度に当たって ――


執行委員長  朝 倉 賢 司

○はじめに

 四月二日、 横校労は第五三回定期大会を開いた。 大会では、 前年度の経過、 総括、 決算等を承認し、 今年度の情勢・任務、 方針、 予算、 役員についてもいずれも論議の上全会一致で承認された。

○横浜の教育の現状と教育改革

 中田横浜市政は任期の最終年四年目を迎えようとしている。 この間文科省から伯井教育長を迎え入れ、 市教委は教育政策課にやはり文科省から若手官僚を、 教育委員には 「ヤンキー先生」 を、 小中学校の校長に民間や教員以外の人間を配置するなど、 マスコミに注目される動きを続けている。 また教育内容面だけでなく勤務条件についても自動車通勤・駐車場問題等、 全体の整合性や現場の実態を無視するがごとき通知等を乱発してきた。
 学校二学期制は試行から二年目にして形の上では市立学校全体に定着したようであるが、 建前では学校独自の判断と裁量が可能であるとしつつ、 その実、 事前に全校実施の網を被せておくというやり方で進められてきたのは、 まだ記憶に新しい。
 臨教審の横浜版というべき教育改革会議も昨年設置され一部に市民運動の活動部分や大労組を取り込みながら、 市教委の打ち出す方向性にお墨付きを与えている。 マスコミや市民受けをする委員を加えた教育委員会の議論も低調で、 事前にマスコミに垂れ流される市教委事務局の意向を形式的に追認するだけの機関になっているかのようである。
 新人事異動制度の導入も事前にマスコミから情報が出され、 ぎりぎりになって教育委員会の場で承認されたものだった。 この制度によって一校での在職を現行の最長一〇年から六年に短縮するとともに、 校長に強い権限を持たせ校長の意に沿う教員を集めやすくするものにした。 教職員を五段階に振り分け校内人事計画をもって異動させようとするものであるが、 恣意的な判断により教職員を選別した高等養護における不適格校長問題などに現われたことは氷山の一角にすぎず、 多くのやる気のある教員を学校から追い出す結果になっていることは明らかである。
 人事異動と抱き合わせの制度として、 自己評価と成果主義による人事評価制度や指導力不足教員対応、 さらに初任者の条件付き採用がある。 〇六年から予定されている公務員制度改革は、 若干先送りされそうだが、 給与の総額裁量制により下位評価者のカット分を上位評価者に充当させるもので、 誰かをふるい落とさなければならないというものである。 指導力不足教員対応にしても能力不足・不適格校長の主観的判断によって、 現場から教職員を遠ざけ苦痛を与えている現実があるのだ。 一年間の条件付き採用の新採用者の処遇にしても、 現場の困難性を新採用者個人に負わせてしまい 「依願退職」 を強いるという校長の存在を改めて浮かび上がらせたといえる。 現職の都田小、 退職した寺尾小の問題校長だけでなく校長を指導する立場にある市教委の責任も甚大である。
 学校管理規則の改正では、 長期休業日数の学校裁量制が打ち出されたが、 職員会議について明確に校長の補助機関と位置づけ校長権限を一層強化しようとしている。 校長の強力なリーダーシップがあれば市教委の考える教育改革が可能であるかのような 「期待」 は、 教育委員会や教育改革会議の場でも頻繁に委員の口をついて出されている。 しかし、 現場で子ども達に向き合っている一般の教職員の立場や現実、 意欲については一向に論議されてはいない。
  「ゆとり教育」 の見通しと 「確かな学力づくり」 は横浜でも打ち出され、 授業時間数の確保のために土日の確保と振り替え休日取得を一六週まで延ばすことを可能にし、 長期休業日数の自由化も導入された。 学区の自由化もこれまでの生徒指導などの限定的運用から、 教育課程外の部活を理由にできると簡単に拡大したのである。
 これら一連の施策はいずれも 「特色のある学校づくり」 をキーワードに集約されている。 そのための教職員人事、 人事評価、 予算措置であると言える。 それらの権限を、 より一層強化された校長に付与しているのである。 多くの一般教職員は、 校長の命令一下 「特色のある学校づくり」 のために邁進し、 「ゆとり教育」 にも 「たしかな学力づくり」 にも土日を返上して取り組まなければならないということである。
 そこには教育労働における協同性を剥奪され、 個々ばらばらに分断された教職員が成果主義で評価され、 校長の人事構想から外れればすぐ異動対象とされるという現実が横たわっているのである。
 教育内容ばかりでなく、 教職員の切実な勤務条件である通勤手段についても市教委は攻撃をかけてきた。 基本的な自由権をも侵害する 「自家用車通勤・駐車場利用の原則禁止」 問題である。 横校労は、 法的根拠のあいまいさ、 自由権の侵害、 長期にわたる労働既得権の侵害等の観点から交渉を進めてきたが、 特に自家用車通勤については今後も継続して闘っていきたいと考える。 また、 一部市議の動きに同調した労働組合活動における職専免行使削減の攻撃は看過できないものである。
  「日の丸・君が代」 問題は現在横浜の義務制学校において強制・処分といった形では出されていないものの、 対応シートは撤回されたわけではなく、 県立学校では式における具体的な職務命令で出されてきていることを考えても、 闘いを終息させることはできない。
 障がい児の教育に関しては、 市の障害者プラン、 障害児教育プランが文科省の特別支援教育の横浜版として具体化されつつあるが、 我々は基本的には共育の立場に立ちつつ、 養護学校入学希望者の増大問題、 医療的行為への教職員対応問題、 発達障がい児の教育とコーディネーター・担任の役割等現場での問題に対処していく。

 市教委から次々と出されてくる 「改革案」 は事前に新聞による垂れ流しを先行させ、 あたかも既定方針であるかのように市民に情報が流され後追いして組合への 「説明」、 教育委員会審議・承認、 校長会説明というように、 本来の流れを無視して強行されてきている。 学校現場では、 まさに給特法体制とでも言うべき超過勤務と悪化する勤務条件で働くことを強いられているのにである。 追い込まれ窮状を訴える教職員の数は増加しているのである。
 我々横校労は今春の年度替りを前後として新しい組合員を相次いで迎え入れることができた。 現場の問題に総力をあげて闘う組合として、 多くの教職員の受け皿になりたいと思う。

第五三回定期大会スローガン
★個々組合員の職場での取り組みを基盤に、 組合の組織的な運動を展開しよう。
★一人ひとりが組合を支え合う体制を築こう。
★超勤の日常化を許さず、 より短く、 よりシンプルに、 よりフレキシブルな働き方をめざそう。
★給特法を撤廃し、 労基法を適用させ、 働きやすい職場をつくろう。
★教職員を分断差別する、 恣意的、 主観的な人事評価制度と処遇に反対しよう。
★組合活動を制限・縮小しようとする攻撃を許さず闘いを推し進めよう。
★行政権力による教育の直接・間接の支配を許さず、 分権化の闘いを進め、 住民と教職員による学校現場の権限を確立しよう。
★戦後体制と憲法・教育基本法の意義を再考し、 右翼的な改正に反対しよう。
★全国の学校労働者と連帯し、 独立組合運動の拡大をめざそう。
★現場教職員の受け皿になる組合にしよう。
★組合員のライフステージにあった運動を作り上げよう。

二〇〇五年度
   執行委員体制
・執行委員長
  朝倉 賢司 (本郷養護)
・執行副委員長
  赤田 圭亮 (東鴨居中)
  田中 敏治 (中和田中)
・書記長
  針谷 秀雄 (品濃小)
・書記次長
  山本  理 (青葉台小)
・財政部長
  石垣 郁子 (菅田中)
・調査編集部長
  溝口紀美子 (高等養護)
・法制理論部長
  茂呂 秀宏
・女性部長
  浜田 康子 (豊田中)
・小学校部長
  山本 紀子 (恩田小)
・中学校部長
  松下 康雄 (東鴨居中)
・盲ろう養護学校部長
  田中 恵子 (上菅田養護)
・監査委員
  工藤 順子 (東山田小)

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