●ホーム●ニュース●トピックス→●その他の連載→'05.04
横校労ニュース
トピックス
●その他の連載
養護学校のこと・書評など。

「最期」の始め その三
死ぬまで忘れられないこと

  岡  健 朗

死ぬまで忘れられないこと

 通勤電車の中吊り広告を見ていたら、 「JR西日本の転覆事故」 の車掌の言葉 「わたしに何ができたんでしょうか。 今はただ死にたい」 が飛び込んできた。 「生き残った者に、 痛ましい記憶が残ったとしても、 死者が果たせない、 生き残った者だけができることがきっとある」 との思いで、 彼には 「死んでほしくない」 と伝えたいと思った。

 そんなことを考えながら電車を降り、 改札が見えたので、 ポケットから、 出したものは ・・・ 家のカギだった。 (老化して、 短絡化した脳からすれば、 「改札」 は広大な我が邸宅の 「玄関」 なのだ)

 さてこんな私でも 「生きている者として、 死者が果たせない、 生きてる者だけができることがある」 だろうか。 あるとしたら、 子細なことは忘れても、 心に残った事や、 犯してきた罪は、 死ぬまで忘れないことだろう。

 例えば、 今回の 「転覆事故」 に関連して、 私の老化した頭でも決して忘れられないことがある。

 一つは現在 「安全よりダイヤが優先した」 として、 JR西日本の企業体質を追求しているマスコミの、 かっての姿勢だ。

 JRが国鉄だった頃。 国労や動労が取った順法闘争に対し、 乗客の迷惑論に与して、 ダイヤ通りの運行をマスコミが煽ってきた過去がある。 (もしあの頃に、 安全確保の為のマニュアルからすれば、 ダイヤそのものが既に限界に達しているとの指摘が、 マスコミでも強調されていたのなら、 きっと今回の事故は起らなかったと思う)

 何れにせよ、 当該の運転手は、 二三歳といった若さで、 たくさんの人を道連れに命を落とした。

  「オーバーランや電車の遅れの後で待っている日勤教育がスピードオーバーの遠因」 という説も出ている。

 一方、 横浜の教育現場では、 初任者に、 初年度の初任者研修に加え、 次年度もフォロー研修の義務づけが始まり、 もともとあった三年次研修と合わせると三年連続の研修体制が始まった。

 JR西日本の日勤教育の発想と根は同じ気がしてならない。 ひょっとすると若い労働者たちの仕事は、 想定外に厳しくなっているのではないか。

© 1999-2005 横浜学校労働者組合
本サイトの内容を無断で他に転載,複写する事を禁じます。