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横浜自動車裁判第一回口頭弁論報告

逃げる市教委・裁判を忌避する策略
攻める横校労・裁判に勝利したも同然
  書記長  針谷 秀雄

市教委側・ 「原告はまだ、 申請をしていませんので申請をしてください。 あなたの場合は自動車通勤禁止の処分が出るかどうかは分かりません。」
裁 判 長・ 「校長宛の禁止通知が、 直ちに原告への処分に当たるのかどうか?判断し兼ねますが、 申請はしないのですか。」
横校労原告・ 「申請書は出しません。 自動車通勤禁止の通知そのものの違法性を問います。 一通の通知によって、 自動車通勤者の権利が奪われることが許せないのです。」

 第一回の口頭弁論では、 原告に対して自動車通勤禁止の処分があったのか否か、 また、 自動車通勤禁止の通知が原告への処分として直ちに効力を発したのか否かを巡って争われた。 そして、 市教委側は裁判そのものが成立しないようするために、 「申請してみなければ禁止になるかどうか分かりません。」 と述べ、 原告に申請提出すれば、 自動車通勤の許可が出るような含みをもたせる発言をしたのである。 このことは、 横校労が自動車通勤禁止の処分差止め訴訟を七月に起こすと、 市教委が自動車通勤の許可基準に盛り込まれた事前協議の対象から次のケースを外したことにも現れている。 @自動車通勤の方が合理的な経路となる者の場合、 Aクラブ指導に関わる者の場合、 B障害、 疾病等のある者の場合については事前協議を省略できるとしたのである。 しかも、 それに関しては校長が判断できるものとして幅をもたせている。 また、 校内駐車許可の暫定期間を一〇月からさらに六か月延長するとの運用通知を九月に提出した動きとも連動している。 当然ながら、 もしこの流れに乗れば、 原告の自動車通勤は何らかの形で認められることもあり、 裁判所への訴えそのものが成立しなくなる事態も予測され兼ねない。

市教委・浜教組・校長会による自動車通勤禁止の事前合意を許さない
 今回の市教委のやり方をみると、 先ず自動車通勤の原則禁止を掲げ、 次にある条件の者を例外として認め、 最後には許可基準の扱い方に幅をもたせることによって例外者を拡大しようとしていることがよく分かる。 これに歩調を合わせているのが浜教組である。 浜教組は、 例外として認められる範囲を交渉によって拡大したとする情宣を繰り返している。 まるで、 交渉によって勝ち取ったかのようにである。
 このようなやり方は、 前半こそうまく行ったが、 横校労による情報公開とそれに基づく交渉によって行き詰りを露呈したのである。 さらに、 昨年二月に市教委が浜教組、 校長会と密かに自動車通勤禁止を進めていたことが暴露されると、 ことは一層うまく運ばなくなったのである。 それどころか、 裁判に訴えられることで、 これまでの通知によって現場を管理しようとする行政施策まで問われる羽目になったのである。 だからこそ、 市教委は自ら防衛するために、 裁判での原告側の訴えを避けようと、 「申請してみなければ禁止になるかどうか分かりません。」 と発言したのである。
 自動車通勤の許可基準を見れば、 自分が該当するか否かは一目瞭然である。 だれが敢えて申請するだろうか。 申請しても受理されないどころか、 通知も読めない無能者にされてしまう。 裁判長には先ずこの点を理解させなければならない。 通知の中では自動車通勤禁止は一七年一〇月一日施行となっている。 一般的には施行日をもって処分が発生したか否かを問うことができるのであろう。 しかし、 原告は既に通知を受けた今年の四月から自動車通勤を止めて、 バス通勤をしているのである。 自動車なら一五分程度の通勤時間だが、 交通機関を使えば三〇分以上も時間がかかるのである。 だれが好き好んでバス通勤をするであろうか。 原告が自動車通勤からバス通勤に替えたのは、 通知によって自動車通勤が禁止されたからに他ならない。 従って、 この時点で原告には通知による自動車通勤禁止の処分が降りたと見るのが妥当であろう。 裁判長が行政処分の一般論解釈をもって、 原告側に申請を促すことは許しがたい。 傍聴席からも大きな野次が飛んだ。
 それ以上に許可基準に幅をもたせて、 自動車通勤禁止を受け入れない教職員には校長判断で許可できるようにした市教委の姿勢も許しがたい。 傍聴席には市教委の担当者三名が顔を並べていたが、 この点については今後、 法廷外でも追及することになるであろう。

自動車通勤禁止通知は違法であり、 通勤手当支給制度変更を撤回しろ
 この裁判は、 自動車通勤の許可基準なるものが妥当か否かを争うものではないし、 原告の自動車通勤を認めさせるためのものでもない。 自動車通勤禁止の通知によって自動車で通勤する権利を奪われてしまった全ての者が、 当然の権利として通勤手段の自由を獲得するための闘いである。 加えて、 これまでは届出だけで済んでいた通勤手当支給制度を、 申請して許可を受ける制度に一方的に変更したことを撤回させる闘いでもある。 原告は、 申請していないあるいは申請できない全ての者の代表として存在しているのである。 それ故に、 横校労原告は、 自動車通勤を禁止した通知そのものが違法であり、 自動車通勤禁止処分を取り消すよう求めているのである。
 次回一〇月一九日第二回口頭弁論の時点では既に自動車通勤禁止が施行されており、 差し止め訴訟から処分取り消し訴訟に自動的に移ることになる。 通知によって結果的に原告は自動車通勤禁止の処分を受けることになり、 少なくとも処分があったことを市教委が認知する所から裁判は継続されることになる筈である。 しかし、 市教委は必要以上に申請の事実に拘る姿勢を示すことが予想されるが、 何とか自動車通勤禁止通知に関する弁論に入れるよう裁判長の指揮に期待したいものである。

 

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