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「新採用教員退職強要裁判」

いつ? どうして? 分限懲戒審査委員会に?
新採用教員退職強要裁判 第2回公開口頭弁論傍聴記

 去る五月二三日、 退職強要裁判の第二回の弁論が横浜地裁で開かれました。 これまで二月二八日の原告の提訴、 四月一一日の原告の冒頭意見陳述を受け、 五月二三日には被告側から事実認否を中心にした訴状に対する準備書面が出されました。 第一回目の書類のやり取りを経ての弁論でした。 以下の弁論のやり取りからも垣間見られるように、 なかなかおもしろい裁判になるのではないのかなというのが率直な感想です。 裁判という枠の中で、 どこまで市教委の責任を追求できるのか、 楽観すべきではないと思ってはおりますが、 初めよければすべてよしという新しい格言を信じ、 弁論の報告と感想を述べ傍聴の報告と致します。

★弁論の要旨
裁判長:被告 (横浜市、 木村前都田小学校校長) の準備書面 (被告に賠償を求めた原告訴状に対する主に事実認否を内容とするもの) に不足はありませんか?横浜市の主張はしなくてもいいですか。
横浜市の代理人: (以下市代) 事実認否の中に主張は入れてあります。
裁判長:被告木村校長側の準備書面の中にある 「・・・あなた (筆者注 本多先生) は分限調査会にかかる進捗状況にのった」 (筆者注 二月二五日の内藤指導主事から木村校長への連絡事項) とはどういう意味なのですか?
木村校長代理人 (以下校長代):正式には分限懲戒審査委員会の審査の対象にのったということです。
裁判長:両者の準備書面をみていて疑問に思うことは、 途中までは審査委員会のことを考えられているということが分かるのですが、 それが一体どうなったのかということが書かれていない。 分限処分はされてないのですね。 そうであるならば、 事実を時系列でもう一度整理してください。
原告代理人(以下原告代) :「進捗状況にのった」 ということは、 審査が始まったということですか。
校長代:そうではない。 審査の準備がはじまったということです。
裁判長:進捗状況にのったとは、 審査の対象になり審査の準備が始まったということでいいですね。 (筆者注 被告代理人からは異議はでず。) 被告は、 この点時系列を追って次回説明してください。
原告代:木村校長の準備書面には、 校長の行為は職務上なされたことであり、 責任は校長にはなく、 上司たる教育委員会にあるという主張がなされているが、 この訴訟は国家賠償請求ではなく、 不法行為に対する賠償請求であり、 使用者たる横浜市が全面的に賠償責任を負うというものではない。
校長代:それはわかっております。 民法七〇九条の賠償責任においても、 個人の賠償責任を否定している判例があるということです。
裁判長:原告はこの賠償責任問題に関して、 法律上の意見があれば次回出してください。

★裁判長の質問が光っていました
  「両者の準備書面をみていて疑問に思うことは、 途中までは審査委員会のことを考えられているということが分かるのですが、 それが一体どうなったのかということが書かれていない」。 そうです、 三月四日 「分限懲戒審査会にかかります」 と宣言された審査会は果たして開かれたのでしょうか、 その審査ではどんな審査がおこなわれ、 どういう理由でもって、 懲戒処分はなく雇用の継続ということになったのでしょうか。 全くその経緯は説明されていません。 私たちが、 終わりよければすべてよしとしなかった理由は、 二月二五日から三月三一日の間に原告本多さんが強いられた精神的苦痛は決して忘れることは出来ないということだけでなく、 依願退職の強要という形で、 処分に値する重大な落ち度もなく、 自ら退職願を出すという形で闇から闇に葬られていった同僚を知っているからです。 その同僚の思いを背負いながら、 市教委になぜこのようなことが起こったかを明確に説明させ、 二度とこのようなことを起こさせないために、 あえて訴訟に踏み切ったのです。 裁判長の質問は私たちの訴訟の核心に触れるところだったのです。 褒めついでにもう一つ、 それは、 分限懲戒審査委員会にかかる前の状態、 すなわち、 「分限懲戒審査委員会の進捗状況にのる」 というのはどういうことなのか、 なぜのったのか、 依願退職をしなければ分限懲戒審査委員会の手続きにのるということがいつ、 どういう根拠によって、 どこで決まったのか、 いっこうに明確にされてこなかったのです。 裁判長の質問に対して、 被告木村校長の代理人は明確に委員会の対象となったと応えています。 これからの弁論の大きな手がかりになっていくのではないかと思っています。

★裁判傍聴へのお誘い
 今後、 面白い裁判になりそうです。 次回の弁論の傍聴にぜひおいでください。 八月末の予定、 横浜地裁です。 お待ちしております。
    (茂呂)


 

 

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