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横校労ニュース
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●連載「学校の風景」
学校の風景
――追いかけごっこ―― 
 今日も、 空き時間は授業に出ない生徒の追っかけだった。  男子が二人。 彼らはいつも職員室に来て教員を相手にしゃべったり、 保健室に居すわったり、 追い出されると校庭をぶらぶらして時間をすごす。 女子は五〜六人。 五〜六人というのは十時すぎにしか登校しない生徒が一人いるからだ。 授業に出ない理由はいろいろだ。 「センコー、 ウザイ」 「教室の奴らがムカツク」 「親とケンカしてタルイ」 などいつもジコチューの、 理由にならない理由だ。  トイレに集まって話をしたり、 おかしを食べたり、 昼食を食べる時もある。 だいたいはケータイを出している。 個室に二人で入っている時もある。 屋上への階段、 体育館の裏、 保健室、 時には私たちの動きを見て逃げ回ったりする。 何とか見つけても、 すぐに教室に行くわけではない。 「授業へ出よう」 という声を歯牙にもかけず、 平然とファッション雑誌の話を続ける。 強引に手首をつかんで連れて行こうとすれば 「セクハラ」 「キモイ」 「ボーリョク」 と言いたてる。  ひっぱたいてでも教室に入れてやるぞという思いとオレの一言で変わるわけないよなというあきらめがライフカードのCMのようにうまれ、 つづくとなる。 つづきは、 やっと教室に入ってホッとして職員室で仕事をしてると、 聞いたことのある声が廊下から聞こえてくる。 授業終了まであと八分。  この五〜六人の組み合せはめまぐるしく変わる。 三人と三人に分かれることが多いが、 二人と四人になったり、 突然一人だけハズされたりする。 同じ三人でもメンバーは変化して、 昨日まで一緒にいた子を口汚なくののしったり攻撃したりする。 原因らしきものはあったりなかったり。 メールの返事がなかったとか、 自分の嫌いな人をいい人だと言ったとか。 「ケンカしたのかい」 と聞くと平然と 「ベツに仲がいいわけじゃないよ、 たまたま一緒にいるだけ」 という。 「いろいろ感じちゃうからさ。 先生みたいに鈍感だといいね」 などと言う。 傷つきやすいことが優れていることだと思っているらしいが、 それを理由にサボっている。 「家の人と相談しなきゃだめか」 という言葉に激しく反応する生徒が多い。  たとえ、 教室に入ったとしても、 ジコチューの気まぐれなのだから、 同じ繰り返しが毎日続くことになる。  ところで、 こういう生徒たちのことも 「未履修」 と言うのだろうか。
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