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〜セクハラ校長より深夜飲酒の方が処分が重い?〜


(略) 赤田先生、 先週の 「横校労」 の原稿、 読みました。 私も、 セクハラ校長より飲酒のほうが処分が重いなんて、 まったく納得いきません。 だって、 お酒を呑んだ東山田中の先生たちは、 何か違法なことをしたのではなく、 深夜に寝酒を呑んだに過ぎません。 私だって自然教室や修学旅行で何度も呑んでいます。 それも校長に勧められましたし。 でもこの校長のほうは若い女性教員の手を長いこと握っていたわけで、 いやだと言えないことをいいことに、 自分の娘のような先生の手を長時間握るなんて、 やっぱりおかしいです。 (略) この間、 校長がなにやら文章を配っていました。 行動基準とか。 何ですか、 あれ。 (略) それから、 ずうっと気になっているんですが、 相変わらず 「父兄」 って云うPがいるんですが。 それもPTAの幹部の、 女の人に多いんです。 あれって、 どうにかならないのでしょうか。 (略)
    (緑区中学校教員・女性 47歳)

 時々いただく感想、 楽しみにしています。 ありがとうございます。
 まず、 はじめに父兄=フケー。 確かにいますね。 でも云っている人に 「家父長制の残滓だからやめてください、 今では保護者というんです」 なんて忠告してもムダだと思います。 そういう人は、 言葉に鈍感で、 昔、 身についたものが骨までしみこんでいますから。 でもね、 「父兄」 は戦前の言葉だろうと思うのですが、 よく思い出してみると、 私が子どものころ学級懇談会のことを 「父兄会」 と言っていましたね。 この言葉は、 戦後民主主義教育の中でも生き延びてきたんですね。 戦前と戦後の連続性というものが、 こういうことでもわかります。 でも、 言葉の問題でいうと 「保護者」 というのも味のない言葉ですね。 保護者面談、 保護者会 ・・・ 。 保護する人ね ・・・ まれにとてもそうとは思えない人もいますし。
  「P」 というのも教員世界の言葉ですが、 これも言われている方としては、 あまりいい感じがしないのでは。 親は教員のことをTとは云わないしね。 そういえば、 横浜市教委が最近使う 「学校長」。 これも戦前の言葉ですよね。 教育関連法規には学校長なんて言葉はありません。 「校長」 よりも何か威厳があるような感じがするのでしょうか。 でも戦後、 この言葉も卒業式の中の 「学校長式辞」 なんかで生き延びてきたんだよね。 コーチョーっていう軽さが大事だと、 私なんかは思いますが。
 さて、 校長が言っていた文書、 私の職場でも配られました。 正式な名称は 「横浜市公立学校長行動基準」 (07年9月4日)。 A4一枚です。 「市立校長行動基準」 ではありません。 校長は、 この文書を校長室に貼っておくようにと言われているそうです。 会社の社訓のように、 声を出して読め、 とは云われていないようですが。 内容は、 まず 「私たち校長は、 『横浜教育ビジョン』 に基づき、 『3つの基本 (知・徳・体』 と 『2つの横浜らしさ (公・開)』 をもっとも大切にして、 将来の横浜を担う子どもたちが夢や目標を見いだし、 すこやか、 かつ、 たくましい 『市民』 として成長 ・・・ そのために ・・・ 横浜市公立学校長行動基準に基づき自らの立場を明らかにし、 ・・・ コンプライアンスを推進します。」 と前書きがあり、 そのあと箇条書きで、 1法令遵守 2学校経営 3自己研讃 4職場環境づくり それぞれについて事細かに書いてあります。
 こんなもの全国に例があるのでしょうか。 だいたいこんなことは校長になったときに、 何度も言われているだろうし、 校長としてはごく当たり前のことです。 それなのに一校の校長が一枚の印刷された紙をみえるところに貼りなさい、 なんて云われることに、 校長たちは怒りを感じないのでしょうか。 そもそもこういうもののもつ意義というのは、 書かれた内容ではありません。 校長室の壁に 「貼る」 という行為です。 先生たちがふだん子どもにいろんなことを習慣づけるためにやる行為と、 これはそっくりです。 いわば540人の校長たちは、 市教委に子ども同様のしつけをされているということです。
 これもたぶん、 市教委の中で間違って出世してしまった教員上がりの某官僚の思いつきでしょう。 こんなもの、 校長の不祥事に対して市教委はこれだけのことをやった、 というポーズにしか過ぎません。 いや、 実際には、 これしかやらなかった ・・・ ですが。
 二月の 「儀式での市歌斉唱」 通知は、 教育長の思いつき。 エラい人が思いつくと、 役人たちは、 その中身など無関係に、 理屈を後付けし、 ネットで落とせるようにしようか、 それともCDを配った方がいいか、 それなら予算を少し回してもらおう、 などと言って走り回るのです。 こういうのを見識がない、 というのです。 現場が、 そういう思いつきにどれほど迷惑しているか。
 まぁ、 この校長行動基準、 ヘンな校長が訳のわからないことを云った時には使えるかもしれません。 それから 「市教育委員会役人行動基準」 というのもつくってほしいものです。 コンプライアンス (法令遵守) を校長に求めながら、 「依願退職をしないと分限免職になる」 などと違法な退職強要をしたのは、 市教委の中にいる人たちですから。                                        (赤田 圭亮)

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