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〜年に一度の不審者対応訓練は有効か?〜

 雑文ですが、 ご容赦ください。 ここ最近、 危機管理と称して不審者対応について、 当局がかなり警戒しているようです (防犯扉、 名札着用、 さすまた購入ほか)。 現場ではその意を受けて 「研修」 やら 「訓練」 が盛んに行われているようです。 本校も先日、 不審者対応侵入訓練が行われました。 さすまたや棍棒をもった担当教職員が不審者に立ち向かい、 取り押さえる訓練です。 しかしながら、 現実にそのような訓練が有効か否かも疑問の残るところですが、 それ以前に実際、 不審者による刺殺や傷害も現実にはあるようです。 (略) ここは当然、 管理職 (校長) の出番ではないでしょうか。 まずもって、 校長は自己の身を挺して、 不審者に対応し、 教育者としての説得を試み、 そのあとにさすまたや棍棒の出番 (勿論その際も自ら先頭を切って立ち向かう) なのではないでしょうか。 安全な 「本部」 に身を置き、 指示やら連絡をしている場合ではないのです。 (略) 戦争と同じく、 いつも貧乏くじを引かされるのは、 下っ端の部下ばかりです。 校長には、 現場最高責任者として、 児童生徒はもとより教職員の安全、 生命を確保する責務があることつけくわえます。 (略)   (横浜市港南区在勤)

 私も何度かこういう訓練に参加したことがあります。 神奈川県警演劇部?の方のこれ以上ないというほどの迫力ある侵入者。 そういっては失礼ですが、 やくざと暴力団担当の刑事がよく似ているのと同様、 目まで据わってしまって、 ビビりましたね。 声なんか私よりでかい。 正直現実的には、 こういう人がある意図をもって侵入してきたら、 さすまたや楯なんかで対応はできません。 人間の迫力というのは、 「気」であり、 ものではありません。 守る側が相手を攻撃する材料をもっているということは、 いつでもそれが相手にとられてしまうということでありますから、 グワングワンとさすまたを振り回せるくらい自由自在に使える人でなければ、 私は持たない方がましだと思っています。 たとえ棍棒一本もっていたとしても、 その棍棒を見知らぬ相手に向かって振り下ろせる人間なんて、 たとえ相手がどれほどの悪人?であっても、 そうはいません。 机とか椅子を使って、 なんていいますが、 これも同じ。 毎日ジャッキー・チェンのようにヌンチャクの訓練をしていれば、 確かに使えるかもしれません。 年に一度くらいの訓練ではとても無理です。 要するに、 こうした訓練にいちばん欠けているのは、 暴力ということに対する想像力だと思います。 圧倒的な暴力に英雄主義的に立ち向かうことは、 結果としてよければいいのですが、 悪ければ無謀で大きな災害を生み出すもととなってしまいます。
 では、 どうすればいいか。 偶然不審者に向かわざるを得ない状況になったときは〜あなたが言うように、 そういうときには校長が率先して、 なんてそれこそ現実的ではありません。 ちょうどそのときに偶然、 校長が相対してしまったならば、 校長がやるべき。 でもいつどこで出会うかわからないほど学校は広いし教職員の数は少ない〜ひたすらへらへらして、 相手の矛先をずらすしかありません。 8割侵入者の言うことを聞いて、 2割ぐらいこっちの意図が通ればOKですね。 やられちゃうこともあるかもしれません。 でもとにかく闘わないこと、 武器を使わないことが大事なんじゃないでしょうか。 いわば相手のベクトルとは違うベクトルで立ち向かうということ。
 あなたは、 まず校長が説得をし、 ダメなら自分で棍棒をもって闘えと言っていますが、 残念ながらそんな人は校長にはなりません。 あなたの校長に対する厳しい思いはわからないわけではありませんが、 ちょっと感情的に過ぎるような気がします。 それからあなたは 「それ以前に、 実際不審者による刺殺や傷害も現実にはあるようです」 と書いていますが、 こういうのを読むととっても不安になります。 具体的にどこでどういう事件が起きたのか、 そのことを明らかにしないで、 不安を煽るような書き方は避けるべきだと思います。
 あなたは、 貧乏くじはいつも下っ端が引かされると言いますが、 確かにその通り。 でも、 私からすると校長も最終的な貧乏くじをひかされることが多いようです。 口ばっかりで手を汚さない人間は、 現場でなく関内方面にいるんじゃないんですか。 学校は、 どんなに厳しく出入りを管理したり、 テレビカメラをつけたりしても、 隙だらけです。 職員室にある監視カメラのモニターをじっと見ている人がいますか。 「それは私の仕事だ」 と副校長が日がな一日モニターを見ていたら、 先生たちは怒ってしまうでしょう。 でも、 ほんとうは見ている人が必要なんです。
 要するに、 お金を掛けずに個人のがんばりにばかり期待すると、 ろくなことがないということなのです。 学校に警備を専門とする人を2人雇用するだけで、 学校の安全度はかなり高くなるはずです。 一般企業だって多くは警備員を常駐させているのに、 数百名の児童生徒を収容している学校に警備専門の人がゼロということが、 実はいちばんの問題なのではないでしょうか。
    (赤田 圭亮)
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