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横浜市今年度予算を読む
教育予算削減をごまかすために予算配当の仕組変更

南支部  針 谷 秀 雄
 高秀市政は、 先に 「特色ある学校づくり推進費」 を創設し、 小学校、 特殊教育学校に三百万円、 中学校に四百万円、 高校に五百万円を配当するとの新聞報道を行った。 記者への原稿はその通りだが、 実際に配当されるのは四十万円であり、 残りについては、 各学校で配当予算を削り取り、 「同推進費」 の経費に繰り入れて予算執行しろというものであった。
 この報道によって、 今年度の教育予算は、 前年比十一・三パーセント減の千三十九億円に削減されたにもかかわらず、 「同推進費」 十七億三千万円が計上されたことにより、 教育予算が増額されたように粉飾された。 何しろ、 「同推進費」 は学校予算の三分の一近くに相当する額に達しており、 マスコミの反響は大きなものであった。
 さらに、 「同推進費」 については、 従来の使途制限を取り払い、 各学校の判断で自由に使えるものとして宣伝した。 しかし、 これも各学校の自由裁量となってはいるが、 実際は、 各学校で 「学校の特色づくり」 事業計画書と予算配当処理依頼書を提出することによって初めて、 「同推進費」 の配当を受けることができる仕組みになっているのである。
 また、 今年度の予算概要書は従来のように項目ごとに昨年度と比較することはせず、 今年度分だけを記載したものに変更された。 これでは、 教育予算の動きを把握することはできず、 予算配当からでは行政の施策がどのように変わっていったのか、 分からないようになっている。 しかも、 予算項目の名称まで変更し、 前年度額を操作し、 減額部分を少なく記述できる仕組みに変えたのである。
 そこで、 今年度と昨年度の教育予算書を比較し、 昨年度まで予算配当されていたが、 今年度は配当予算から外された項目を列記し、 次に、 今年度の新規事業として取り上げられた項目は示しておく。
 今年度も、 市政の重要施策である教育の充実を図るとして、 T学校教育の充実、 U生涯学習の推進、 V学校施設の整備、 の三分野で予算を編成しているので、 それに沿って比較することにしたい。
 Tについては、 総務費から 「子どもの教育」 基礎調査費、 学校運営費から、 免許外授業の解消事業・ごみ処理料、 教育指導振興費から小規模校学校運営対策事業費・中学校文化系部活動支援事業費、 教育センター費から校内生徒指導研修会等講師派遣事業費・わがまちの学校づくり支援事業費、 特殊教育指導振興費から盲・聾・養護学校運営費・特殊学級運営費 (合同運動会、 学芸会、 宿泊学習他)、 教育相談費から不登校児童生徒理解・啓発事業費、 学校体育費から学校体育器具整備費・中学校部活動指導派遣費・運動部活動学校間連携モデル校研究事業費、 学校保健費から学校環境整備費 (プール、 飲料水の水質管理など)、 学校給食費から給食場運営費・小学校給食検討委員会費・中学校昼食モデル事業費、 私学助成費から私立幼稚園施設整備工事費等補助金がそれぞれカットされている。 その額はおよそ二十五億円である。
 他方、 新規事業として取り組まれるのは、 メールカーによる事務連絡費二億円、 学校運営費の学校特色づくり推進費十七億円 (学校運営費及び学校管理費の中から捻出して充当することになる)、 中学校ふれあい昼食検討調査費である。 その額はおよそ十九億円である。
 全体では十億円の減額であるが、 昨年度四億五千万円であった特殊教育指導振興費については、 障害児教育の指導振興費に名称を改め、 カットした項目予算を除いているために前年度二億四千万円として計算している。 ここにも巧みな減額隠しがある。 最終的には十二億円の減額である。
 Uについては、 図書館サービス充実事業費がカットされ、 はまっ子ふれあいスクール事業費が前年度比の一・五倍の二十七億円 (教育予算の二パーセント分に相当する) が計上されている。 市民スポーツの振興では、 国際スポーツイベント開催費六億円を計上し、 来年度多額の開催費負担が見込まれるサッカーワールドカップ開催費のための予算枠を確保する仕組みになっている。
 Vについては、 学校用地費を小・中学校施設の整備に名称替えしている。 そして、 特殊教育施設整備費から通級指導教室施設整備費がカットされ、 新規にトイレ改修費十三億円が組み込まれた。
 以上、 今年度予算は大幅減額にも関わらず、 予算書からでは読みとれないように仕組みが変更され、 高秀市政が揚げた施策が際立つよう粉飾されたものとなっている。

 

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