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人事評価制度の矛盾を追求する横校労の闘い

執行委員長  針 谷 秀 雄



人事評価制度を巡る全国の状況

 教員の評価のために新しい制度を導入し、 給与や人事に反映させているのは13年度から始めた東京の新人事考課だけだったが、 神奈川県を含めて、 広島、 香川の三県が、 評価を人事と給与の両方か、 そのどちらかに連動することを前提に人事評価制度を具体化してきた。

 昨年から制度を本格導入した香川では学習指導、 生徒指導、 進路指導、 校務分掌についてきめ細かく見て、 人事の参考にしている。 給与に反映させる時期は今後詰めるそうだ。 広島では民間人校長の積極的任用と合わせ、 今年度から個々の教員の意欲や実績の評価を人事の資料にし、 今後は給与に反映させていく方向だ。

 大阪では仕組みがより具体化している。 大阪は管理職の校長を対象に試行的に五段階で評価し始めた。 今年度からは一般の教員も対象とすることになった。 (大坂の制度は 「育成」 と銘打ち、 その意図をあからさまにしている。)

 その他、 一部の県では、 従来の勤務評定を処遇に反映させているところもある。 さらに、 優秀な教員に対する優遇措置として昇給三ヵ月短縮も実施されている。

 そして、 神奈川では、 今春から 「人事評価システム」 を全面実施。 教員は五月に年間の目標を定め、 その達成状況について、 教頭と校長が一年かけて評価する。 特別昇給や管理職登用の際の資料にする方針だが、 県教委は 「単年度だけの評価だけでは物足りない。 少なくとも数年間のデータの蓄積がなければ」 として、 当面はあくまでも 「職員の育成及び能力開発を図り、 学校組織の活性化に資する」 (人事評価に関する規則第一条) ことが目的であることを繰り返し述べている。



 各県の取り組みの中で、 評価制度を受け入れる基盤づくりも確実に進行している。 広島のように民間人管理職登用によって、 人事において民間同様に 「教員の能力」 を評価する必要性があることが叫ばれている。

 他方では、 不適格教員の配置替え、 指導力不足教員に対する研修と、 業績評価制度に基づく教員管理が既に行われており、 評価制度の受け皿づくりも準備されているのである。 東京都では、 特昇制度輪番制の形骸化、 主幹制度の導入、 現職研修制度の再編と合わせた指導力不足教員の研修制度 (研修成果が上がらなければ他職種に配置替えする) が併行して行われたのである。



人事評価試行段階での問題点

 県教委は昨年度の試行についてまとめ、 「試行の結果の概況について」 を報告している。

 先ず、 「試行結果の概要」 を見ると、 「目標管理」 の最初の段階である 「目標設定」 においては学校目標に沿った内容が期待され、 その上で具体的な目安や手立てを示すことが要求されていることが分かる。 また、 目標設定がまちまちであっては、 「目標管理」 の手法が生かされないとの判断から、 「自己目標・目標達成のための具体的な手立てにつなげられるような学校目標のあり方、 職員間での学校目標を共有するための設定手順などについて周知徹底を図る」 よう指摘している。 管理職はこれにどう対応し、 指導にあたるのかが大きく問われるところである。

 しかし、 個々の教員の様々な思いを学校目標に収斂させることなど、 管理職の 「指導力」 の限界を超えている問題である。

 つぎに、 「自己観察記録」 では、 「自己目標に対しての到達度、 自分としてどう評価しているのかという視点の欠落」 も指摘されている。 これについても、 評価者である管理職が個々の教職員に対して目標管理手法の基礎的理解を図らせるためにどのような指導助言ができるのか問われることになる。

 そこで、 「評価者研修を通して、 助言指導者に対して指導の徹底を図っていく」 としているが、 評価基準も示さずに、 「行動例」 だけをより所にさせようとするならば到底無理であろう。

 評価結果についても 「能力」 「実績」 「意欲」 をどう評価するのかという問題がある。 試行段階では大方の校長がAB段階に固めて評価しようとする傾向が見られたが、 現実には五段階絶対評価をどのように振り分けて評定できるのか大いに疑問である。 職場それぞれで人員構成も違い、 学校状況も異なるのに、 自信をもって絶対評価を示すことのできる管理職はいないであろう。 恣意的評価の入り込む余地は十分にあるのである。

 そこで、 教頭、 校長の複数での評価を取り入れることになるのだが、 これとて評定に違いが出るという新たな課題を持ち込むことになるのである。

 最後に評価の開示についても課題が残る。 非開示の東京と違って、 開示された評価に納得できない場合が当然ある。 「評価の結果に苦情のあるときは申出をすることができる」 (同規則八条) とあるが、 苦情対応機関が第三者機関でないこともまた問題である。



人事評価制度への闘い

 他にも、 今年度実施の人事評価制度には未解決の問題が山積している。 にもかかわらず、 〇六年度には?昇任昇格人事 (含む管理職選考) ?特別昇給と連動するものとなり、 公務員賃金抑制政策となることは必至である。

 これまで横校労として、 人事評価制度に対する市教委の基本姿勢を示すよう申し入れを行ってきたが、 「管理運営事項である」 ことを盾にして情報すら出し渋る状態が続いている。 しかし、 評価制度の活用については市町村教委の権限である以上、 「評価制度の取組み概要と活用方針」 については市教委にきちんと説明させなければならない。

 そこで次のように具体的方針を設定し、 人事評価制度の矛盾を追及していく。



【具体的な方針】

?対市交渉を引き続き要求し、 人事評価制度への基本姿勢と本市の活用方針を明らかにさせ、 問題点を引き続き追求する。

?各職場校長交渉で市教委との交渉結果について確認を求める。

?自己観察書については、 必要最低事項を記入し、 提出する。

・ 「目標・達成の手立て」 の欄については自由記入とする。

 ただし、 人事評価制度の矛盾を追及するためには具体的な内容の記入ができるよう取り組む。 逆に、 記入の強制についてはこれを排除する。

?指導を受ける場では人事評価制度の問題点を追及し、 校長姿勢を批判する。

・面談の強要についてはこれを排除する。

?評価について職場内公開を実践し、 人事評価制度の矛盾をさらに追及する。

?校長に対する人事評価を教職員集団の側で行う。







2003年度執行委員会体制

執 行 委 員 長   針 谷 秀 雄 (品濃小学校)

執行副委員長   赤 田 圭 亮 (東鴨居中学校)

執行副委員長   山 本   理 (青葉台小学校)

執行副委員長   赤 田 真知子 (寺尾小学校)

書  記  長   朝 倉 賢 司 (本郷養護学校)

書 記 次 長   田 中 敏 治 (南希望が丘中学校)

調査編集部長   溝 口 紀美子 (高等養護学校)

財 政 部 長   石 垣 郁 子 (菅田中学校)

法制理論部長   茂 呂 秀 宏 (専従)

女 性 部 長   岡   はま子 (城郷小学校)

小 学 校 部 長   横 田 里恵子 (瀬谷小学校)

中 学 校 部 長   浜 田 謙 一 (日限山中学校)

盲聾養護学校部長 田 中 恵 子 (上菅田養護学校)

 

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