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横校労ニュース
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横校労の取り組みがわかります。
悪と策きの流れに抗あらがって、全国学校労働者交流集会、 大盛会

 悪策に対して、 「時代の流れ」 と受けとめず、 わたし流に闘ってきた全国学校労働者組合の交流集会は、 今年、 愛知県瀬戸市で開かれ、 横校労からは新組合員の松下さんを含めて九名が参加した。

〈一瞬、 又三郎気分〉
  どっどど どどうど
  どどうど どどう
  憲法改悪 吹きとばせ
  日の君強制 吹きとばせ
  怒っ怒怒 怒怒う怒
  怒怒う怒 怒怒う
 中央線定光寺駅は山合いの無人駅で、 線路に沿って流れる庄内川は木曽路の寝覚の床を思わせる岩の川。 その岸辺から迎えのマイクロバスで山の奥、 山の上へと登ってやっと着いた所が、 山の分教場ならぬ大きな建物、 愛知県労働者研修センターだった。 集会会場としては出来すぎとも言える会場だ。
 開催地の春学組と瀬戸ユニオンからの歓迎あいさつの後、 一八番目の加入組合として富山教育運動ユニオン・塚原さんのあいさつがあった。 その他、 全学労連や地元の活動団体から連帯の呼びかけを受け、 次は基調報告。 二〇〇四提言と身構えていたら、 なんと、 今年は朗読劇をやると言う。 画期的なアイデア。

〈楽しかった朗読劇〉
  「私を野球に連れてって」 のバックミュージックで始まった 「私を学校に連れてって」。 中二の女子生徒が休み時間にナイフを振り回した。 止めに入った先生が彼女を壁に押しつけ (ここまでやる先生も今は少ないのでは?)、 ナイフを取り上げようとした。 その時に肘が女子生徒の顔に当たった。 この 「事件」 いや 「問題」 いや 「課題」 について、 七人の教員と一人の生徒と生徒の父親の言い分劇として構成したもの。 まるで黒澤明の 「羅生門」 を思わせる (いや芥川の原作 「藪の中」 だな) 各人の主張の違いが〈学校現場の屈折率〉によって霧散していく本筋、 最後の教育基本法の朗読も勝手な話と音楽にかき消され、 なし崩し的にフェイドアウトする。
 学校が誰にとっても 「ワンダーランド」 なんかじゃない。 「現場」 であるがゆえに 「かったるい」 のだと重さが残ったが、 時々素敵なヤジも飛んで、 会場は大いに盛り上がり、 役者も評価Aで、 実にいい時間を過ごさせてもらった。 同時に、 提言を書くのも脚本を書くのもどっちも大変だなと、 実行委員の方々の労苦に感謝した。

〈五つの闘か争ぜ・分科会〉
 休憩をきちんととって、 分科会。 第一分科会 「学校での働かされ方・働き方」。 横校労からは人事考課制度と二学期制導入についてのレポート二本を提出した。 第二分科会 「法制下での 『日の丸・君が代』 と反国家主義教育」。 私はこの会に参加して、 東京のまるで警察都市化したような惨状を聞いた。 第三分科会 「独立組合の闘い方」、 第四分科会 「子どもの現在―教育からメディアまで―」。 第五分科会 「学校現場の有期雇用労働者」、 増えるばかりの講師の問題をきちんと考えているのは全学労組だけではないのか。

〈夜の交流会・討論バトル〉
 意気軒昂たる部屋…

〈全体会――闘か争ぜは東京へ吹きゆく〉
 どっどど どどうと押し寄せる行政の悪策に対抗するにはどうすれば良いのか。 開催地メッセージにあったように、 正面きった闘い、 当局もあっと驚く盲点をついた闘いなどアイデアと創造性に富んだ多様な闘いを、 取り組んで行くしかないのであろう。 あきらめやどうにもならないよと思わないで。 閉会は来年度の開催地、 東京からのメッセージだった。
  「一年後にさらにスキルアップして東京・西多摩に集まって下さい。」
 スキルアップしよう強い闘か争ぜを吹かそう
 春学組と瀬戸ユニオンの皆さん、 ありがとうございました。
  (田中)

第一分科会
 〇六年の公務員制度改革に向けて、 全国で能力・実践主義による人事管理を導入するために 「人事考課制度」 や 「指導力不足教員対策」 が始まっている。
 まず、 横校労から、 今年度から全面実施された目標管理方式による 「人事評価システム」 について報告。 五月に職員が年間の目標を定める。 その達成状況について、 副校長と校長が通年評価する。 特別昇級や管理職登用の際の資料にするとの施策でもある。 だが、 〇二年度末の意気込みは教育委員会側にはなく、 もともと馴染みのない現場校長の無能力さもあって、 「自己観察記録」 提出後は積極的な指導評価の過程は見られなかった。 最終評価も概ね自己評価に沿って評定者評価が行われた。 最後に 「観察指導録」 の評価例を見ながら校長あるいは組合員との関係性などを分析した。 むしろ、 人事考課制度の攻撃は 「指導力不足教員」 への対応の問題として出てきているようである、 とまとめた。
 次に、 富山から 「指導力不足教員」 とされた当該からのレポートがあった。 昨年末の県教委が発表した 「教員の適切な人事管理に関する対応システム」 を撤回する要求運動に着手した。 その矢先に突然に 「指導が不適切な疑いがある教員」 として県教委に報告されてしまったのである。 そこで、 コム・ユニオン富山は組合組織を上げて校長・市教委・県教委への反撃を開始する。 一時は 「審査会」 送りも覚悟して対応を検討したが、 運動の結果として 「審査会」 送りを引っ込めさせた。 逆に、 市教委へ 「指導力不足教員」 と報告した校長及び申請書を県教委に提出した市教委との矛盾した点についての交渉を継続中である。 組合としての枠組みをしっかりさせて闘うことによって攻撃を払いのけることができたとの総括がなされた。
 最後に 「二学期制導入」 について議論する。 横校労の昨年一年間の取り組みは、 PTAや地域住民との共闘、 マスコミへの 「市教委のでたらめさ」 批判の意見投稿、 情報公開による教育行政の矛盾の暴露によって 「全市一斉実施」 を断念させた。 現場を軸にあらゆる方向からの反撃による結果であった。 運動の一例として優れたものである。
 教育改革とセットで進められている一連の施策は、 今日の公教育機能を担うにふさわしい意欲と態度をもった労働者の育成に他ならない。 そこで、 われわれは自らの働き方を自己決定できるような運動と主体の形成を図らなければならない、 との思いを確信することができた分科会となった。
(針谷)

第二分科会
法制下での 「日の丸 ・ 君が代」 と反国家主義教育
 初日は、 東京都で今年の春処分を受けた渡辺さんと臼井さんからの報告だった。 そして次の日は、 その質疑と各地の状況を含め、 今後の活動の方向について、 各々出し合いました。
 渡辺さんは、 今年東京で二〇〇名近くの処分者が出たことの経緯を話された。 処分は突然に起こったことではなく、 一五年前、 都立高校改革プランが出されてから周到に準備されていたということだった。 特に昨年一〇月二三日に出された 「入学式及び卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について」 という通達は、 国旗を掲げる場所や時間、 国歌斉唱時の体の向きや司会者の言葉まで、 こと細かに書かれている。 ここまでいくと、 何か滑稽な感じさえ受けた。 しかし、 この通達によって、 かくも大勢の処分者が出た訳だ。
 臼井さんは、 音楽の教師で、 校長から君が代の指導と伴奏をするように、 三年間に渡り執拗に迫られ、 またストーカーのようにつきまとわれたりして、 療休に入るほどの思いをしている。 復帰後の卒業式に、 ピアノ伴奏をせずCDに変えたために処分を受けた。 これは単なる管理職のいじめにも思える状況だが、 しかし、 彼女への処分を成立させたのは職務命令だ。 それも、 一人一人の卒業式の仕事に合わせた職務命令が文書で出ているのだ。
 分科会二日目は、 この職務命令↓職務命令違反↓処分という流れは、 止められないものなのか、 という話になった。 以前は職務命令を出さないと学校運営ができない校長は力量のない校長と見られ恥ずかしいことだったのに、 今では安々と職務命令を出している。 これはどうしてか、 という意見に、 北九州 (毎年処分者を出しながらも闘っている。 現在ココロ裁判をしている) では職務命令は出し放題だと聞いて、 呆れてしまいました。 しかし、 笑ってはいられない。 近い将来ここ横浜にも職務命令出し放題の日がやって来るに違いない。 学校が話し合いや信頼関係で動くのではなく、 一方的な命令で動くようになるとは恐しいことだ。
 一方で、 埼玉県では、 君が代を歌う前に保護者に管理職から歌う歌わないは自由であると説明している学校があると聞いて驚いた。 また、 卒業証書授与式と、 祝う会をはっきりと分けて、 授与式では証書を渡すのみ、 これまで卒業式に行っていた呼びかけや合唱は祝う会で行うようにした学校もあるということだった。
 今後の方向として、 職務命令に対して裁判というのは難しいのではないか。 むしろ、 内心の自由に対する憲法違反という形での裁判で闘ってはどうか。 処分に対する闘いをつなぐ全国的な支援組織はつくれないものか、 などの意見が出された。 東京の渡辺さんが、 「もう学校の中だけでは考えない。 保護者や子ども、 地域の人達と共に闘う。」
と、 毅然として話されたのが印象的だった。
(工藤)

写真エトキ  分科会で報告する東京の被処分者 渡辺さん、 臼井さん

第三分科会
「独立組合の闘い方」 報告
 神奈川県ではあるが横浜市とは異なる都市に勤める私は、 どんどん増していく超過勤務時間を何とか取りもどせないものかと思案するのだが妙案なしの日々だった。 「クソッ」 と思いながら夏休みに入った。 直前の自己研修計画についても校長に半分の期間にしろだの、 給料をもらっている身分なのにそれに見合う研修になるのかだの相当に腹の立つ事を言われた。 なんとか研修をとり、 何年かぶりに出席した集会だが、 この分科会はオモシロかった。 おもしろい以上に元気が出てやる気をもらったと思う。 もともと聞いた事もすぐ忘れてしまうので 「これは使えるヨ」 と教えてもらっても使わずにきたのだが、 千葉合同の吉田さんの報告や瀬戸がっこうユニオンの報告の中に出てきた、 二〇〇一年四月六日に策定された厚生労働省の 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」 を使っての闘いには改めて注目した。 この中で、 県教委や市教委が 「超過勤務の記録簿」 の作成を渋っているという報告もあった。 神戸市で使っている記録簿も配られたが、 とにかくそれぞれの現場でこの 「〇一基準」 を使った闘いが組まれなければ超勤はひとりでには減っていかないと実感した。 また参加者の浅野郁郎さんから、 今この時期が措置要求や裁判などで賃金請求、 刑事訴訟などのできるチャンスであるということでたくさんの資料をいただいた。 私が就職した時からすでに名前を知っていた方であるがお会いしたのは初めて。
 二つ目は学労ネット高槻の松岡勲さん他四人の方々が休憩時間未払賃金を請求する本人訴訟の裁判の報告。 退職を機に裁判をやろうと考えていた松岡さんは弁護士なしの口頭弁論のためにいろんな人たちと共に準備書面を作成することに取り組んでいる。 まさに浅野さんが言われたこのチャンスを逃がさずに活動されている。 その他にも名古屋、 春日井、 尾張旭、 埼玉、 福島などの報告もあり、 私も少しずつでも踏み出そうと思っている。
(M)

第四分科会
子どもの現在
 小一プロブレム、 インターネットの2ちゃんねる、 ニートなど目新しい言葉が並ぶ。 不登校、 ひきこもり、 フリーター、 パラサイトなど今までの言葉に加え、 新しい子ども観が語られた。 その中で私がおもしろいと思ったのはセグメント (個別化) 現象という概念だ。 切符の自動改札、 ウォークマン、 惣菜から弁当へと人と関わる機会が少なくなった現代を象徴するように人と関わらないで済ませられる社会に変質しているというのだ。 人と関わるのは確かにしんどい。 でも関わらざるを得ないから言葉を発する。 関わらなくても済むなら言葉を発しないで済む。 テレビ一人一台時代からあらゆる物が個別化に進んでいる現状と社会や子どもへの影響を改めて感じた。
 現在の子どもを取りまく状況は厳しいものがあり、 未来を想定できないことも大きな問題。 高校を出ても、 大学を出ても就職は厳しい。 (これは第五分科会で詳しく扱っている。)
 三番目は、 いろいろな子どもに対応すべく、 また行政の地域との連携政策によるものか全国のどの地域でも有償無償の非常勤講師やボランティアが学校に導入されていること。 大学生による学ingサポート、 小一のみにつく学校生活協力員、 英語、 パソコンの非常勤講師、 地域のその分野の専門家を先生として招き街の先生と呼んで教えてもらうなど。 関わり方、 役割分担、 こちらのニーズとの差、 権利、 待遇など問題をかかえながら学校が開かれざるを得ない状況に置かれている現状を認識した。
(増田)

第五分科会
「学校現場の有期雇用労働者」
 今や、 日本の全就業者数の約二八%、 約一四〇〇万人が非正規労働者だという。 学校現場も例外ではなく、 全国的には職場の四分の一くらいは、 有期雇用者である。 しかしながら、 その臨時職員 (講師・非常勤講師) の雇用・賃金・休暇制度などの諸権利は、 極めて差別的な状態である。 この分科会では、 講師問題について先進的な運動を繰り広げている大阪教育合同から報告を受け、 また、 定年前退職後の非常勤職員雇用の実態と問題点の報告、 そして全学労連調査部からの全国の 「臨時職員の労働条件、 労働実態全国調査集計」 の詳細なレポートを受けて、 討議を深めた。
 大阪教育合同は講師問題について、 その給与面、 待遇面において精力的に運動を進めている。 大阪の非常勤制度は退職者の再雇用制度の一環として整備され、 財政的な危機回避と、 新規採用者の枠の確保といいながらその手控えがねらいであった。 教育合同は二〇〇二年から数回にわたり府教委に対して団体交渉を行なってきた。 府教委の賃金引下げ案に対して、 「労基法適用の特嘱及び若特の職員に対して使用者が一方的に決めることはできない」 と追及した。 また、 〇三年には賃金引下げ分の未払い分の支払いを求めて大阪地裁に提訴した。 講師賃金の頭打ちの廃止、 継続的雇用についても要求した。 賃金上限は四度の引き上げという結果を勝ち取った。 組合員の雇用確保については、 現任者優先雇用の正当性を主張して 「座り込み闘争」 を行なった。 この闘争にこりたのか、 〇四年度は府教委から積極的に職を持ってきた。 その他、 四月一日付けの辞令発令や年休の繰り越し、 講師登録の有効期間延長等々ねばり強く果敢に闘っている。
 全国の実態調査のレポートには、 臨時的任用職員および非常勤職員の労働条件が都道府県別に集計された表があり、 その全国的な差異が一目瞭然となった。 義務教育費国庫負担金の総額裁量制は、 学校の臨時職員化をいっそう顕著にするという見通しである。
 横校労は臨時職員のアンケートの集計と分析を提出した。 臨時職員の問題は正規労働者の問題として、 組合運動に位置づけていくことの必要性を痛感した分科会であった。
(溝口)

写真エトキ  ねばり強い闘いが報告された第五分科会

 

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