【会計年度職員制度】臨時的任用職員・会計年度職員の処遇改善へ

会計年度職員制度

横校労は、臨時的任用職員の同一労働・同一賃金の実現、会計年度職員の給料及び休暇制度の改善等に向けて、市教委との交渉を重ねてきました。その結果、以下の成果を得ることができました。

臨時的任用職員の処遇見直しについて(令和2年4月1日から)

1 初任給格付の上限撤廃(60歳未満)

職種 給料表 60歳未満の最高号給 60歳以上の 最高号給
変更前 変更後
教諭・ 養護教諭 教育職員 給料表 2級77号給 (333,300円) 2139号給 394,300円) 2級37号給 (246,500円)
実習助手 教育職員 給料表 1級97号給 (296,100円) 1147号給 320,400円) 1級35号給 (217,400円)
事務職員・ 学校栄養職員 行政職員給料表 1級58号給 (216,100円) 1113号給 293,600円) 1級58号給 (216,100円)

2 いわゆる「空白期間」の撤廃

  任用終了日「3月30日」 → 「3月31日」

3 年齢制限の撤廃

  現行65歳までとしている年齢制限を撤廃

臨時的任用職員の最高号給について、教諭・養護教諭は61,000円、実習助手は24,300円、事務職員・学校栄養職員77,500円と大幅にアップしました。

 任用の終了日を「3月31日」としたことで、いわゆる「空白期間」が撤廃され、継続した雇用が可能となり、産休・育休代替など4月1日からも雇用される予定の臨時的任用職員については、6月のボーナスが満額支給されるようになりました。

社会保険についても、31日だけ国民健康保険、国民年金に入るといった理不尽な対応が是正されることになります。

主な勤務地が学校の会計年度任用職員の給料・報酬について

【職種区分1:事務・技能】   ↓変更後

ランク フルタイム パートタイム
給料月額 地域手当込 時間単価(時間額の職)
146,900円 ↓(+900円) 147,800 170,404円 ↓(+1,044円) 171,448 1,080円 ↓(+8円) 1,088
158,600円 ↓(+100円) 158,700 183,976円 ↓(+116円) 184,092 1,168円 ↓ 1,168円
176,100円 ↓(+2,000円) 178100 204,276円 ↓(+2,320円) 206,596 1,296円 ↓(+12円) 1,308

【資格・専門職等】

ランク フルタイム パートタイム
給料月額 地域手当込 時間単価(時間額の職)
158,600円 ↓(+100円) 158,700 183,976円 ↓(+116円) 184,092 1,168円 ↓ 1,168円
176,100円 ↓(+2,000円) 178,100 204,276円 ↓(2,320円) 206,596 1,296円 ↓(+12円) 1,308
190,000円 ↓(+1.400円) 191,400 220,400円 ↓(1,624円) 222,024 1,396円 ↓(+12円) 1,408

【教育職員】

ランク フルタイム パートタイム
給料月額 地域手当込 時間単価(時間額の職)
203,700円 ↓(+2,000円) 205,700 245,744円 ↓(+2,412円) 248,156 1,556円 ↓(+16円) 1,572
225,200円 ↓(+1,200円) 226,400 271,681円 ↓(+1,447円) 273,128 1,720円 ↓(+12円) 1,732
264,500円 ↓ 264,500円 319,093円 ↓ 319,093円 2,020円 ↓ 2,020円
333,300円 ↓ 333,300円 402,093円 ↓ 402,093円 2,548円 ↓ 2,548円

会計年度職員の教育職員については、パートタイムで時給12円~16円、フルタイムで月額1,447円~2,412円の報酬アップが実現しました。

年次休暇については、「1日2回4時間、計4日まで」と、制限付きではありますが、時間単位の取得が可能になりました。

また、「生理休暇の有給」が実現しましたが、病気休暇や子の看護休暇等は無給のままです。

学校職員全体の処遇改善を目指して

20代、30代職員の増加に伴い、これから育児休暇や育児短時間勤務等を取得する職員がどの職場でも増え、ますます臨時的任用職員や会計年度任用職員が必要とされるでしょう。

療養休暇を取得する職員が増えることも、考えられます。臨時的任用職員や会計年度職員がいなくては、どの職場の立ち行かないのが現状ですが、成り手がなく、「まだ一人足りない。」等、管理職の悩みを耳にします。処遇の見直しで少しでも改善されることを願います。

「働き方改革」の一番の処方箋は「学校現場に関わる職員の数を増やすこと」です。皆さんの職場では、必要十分な職員が確保されているでしょうか。

横校労は、引き続き正規職員の処遇改善だけでなく、学校現場に関わる様々な立場の職員の労働条件の改善に向けて、交渉を継続していきます。

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