【学校の風景】読書の夏、芸術の夏~夏休みを有意義に過ごす~

学校の風景

 毎年のことだが、夏休みはあっという間に過ぎる。特に、8月末から学校が始まるようになってからは、8月に入ると「あぁ、夏休みもあと少しかぁ。」そして、高校野球が進むにつれ日曜日のサザエさん症候群のような、何とも物悲しい気持ちになるのだ。

 一年に一度の夏休みを無駄にはするまいと、やりたいことを書き出してみた。まずは読書。職場の図書室にはどんどん新しい本が入っているというのに、生徒に薦めたい本がすぐに思い浮かばないことが増えてきたからだ。

 普段はつい、自分が好きな作家のものばかり手に取ってしまうが、この夏は読んだことがない作家の本を何冊か読んでみた。物語の展開はもちろん、文体や言葉の選び方、描写の仕方がとても新鮮で、久しぶりに読書をしながらわくわくした。

二つ目は美術館めぐり。普段なら週末にわざわざ人混みに行こうとは思わないが、夏休みなら気持ちに余裕があるうえ、平日に行くことができる。夏は子ども向けの企画も増えるし、何より涼しいので、子連れで出かけるのにぴったりなのだ。

 絵画のみならず、娘が好きな絵本の原画展、息子がはまっている恐竜博、昆虫展など、時間を見つけてはあちこち出かけた。ホンモノを間近に見ることの意味は大きい。芸術にあまり詳しくない私でも、作品の素晴らしさを、それらがまとう空気感からも感じることができる。

 子どもたちには展示をじっくり見ることはまだ難しいかもしれないが、その空間に行ったこと自体が楽しい思いでとして記憶に残るようだ。親が穏やかだと子どもも穏やか。心に芸術という潤いを与えることの大切さを再確認した。

 お盆しか休みがない妹が、「お姉ちゃんいいなあ、いっぱい休めて」という。教員は普段年休を気軽に取りづらい反面、夏休みには自分の都合を優先しながら休むことができる。そうすることで何とか、また休み明けからも頑張ろうと思えるのだ。

みなさんはどんな夏休みを過ごしましたか?

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