【学校の風景】特別な夏

学校の風景

学校が再開されて3ヶ月が経ち、マスク姿があたり前になってきたと同時に、新型コロナウイルスに対する不安感が生徒たちの中から薄れ始め、今までの日常を取り戻しつつある。

 再開当初は、感染不安からの欠席者がどれくらいいるのか、体調不良で休んだ生徒に対する心ない中傷は出ないかなど、心配していたが、そのようなこともなく、完全再開後からは生徒たちにはソーシャルディスタンスはあってないようなものだった。

分散登校が終わり、密な状態が当たり前の教室になると、休み時間にくっついて話す生徒を注意するのもおかしな話で、理想(ガイドライン)と現実の差を感じずにはいられない。

そんなガイドラインも横浜は日に日に緩和されている。緩和の段階も自治体によってちがうのか、私が住む自治体では毎日机と椅子の消毒が行われている。

職員の負担が減ったという点では喜ばしいが、日々の報道で感染者数が減っていない現状を見ると果たして大丈夫なのだろうかと疑問が残る。

部活動の緩和があったことで、対外試合が可能となり、三年生にとって「節目」となる試合を設定することができたのはよかった。

自分たちの代となり、やる気に満ちていた生徒や、今年の夏にかけていた生徒にとっては不完全燃焼かもしれないが、何もなく終わるよりは「特別な夏」になったのではないだろうか。

しかし緩和されるのは部活動ばかりで、授業やその他の学校生活についての緩和はない。話し合い活動やグループワークなどはどこまで行って良いのか手探りな状態が続いている。

新学習指導要領に掲げられている、主体的・対話的で深い学びはどのように行えば良いのか、具体的な指針も示してもらいたい。

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