8月4日(火)、横浜市教育委員会定例会で2021年度から使用する中学校教科書採択が行われた。
当選しちゃった・・
横校労はこれまで横浜市の教科書採択の仕組みの是正と、偏った歴史観に基づく育鵬社版教科書不採択の運動を展開してきた。
毎回、教科書採択は傍聴希望者が数百名も集まり、別会場で抽選となるのだが、今年度は新型コロナの影響で、ネット抽選という形となった。
定員は相変わらず20名と極めて少ない。そんな高倍率の中、なんと当選してしまった。(ああ、運を使い果たした・・)
当選通知を持って、初めて新市庁舎を訪ねた次第である。
税金を注ぎ込んだ超高層ビル
まず新市庁舎のご立派なこと・・。セキュリティも万全(過剰)で、一般市民が入れるのは3階まで。それ以上は通行証で”ピッ”が必要になる。
途中で合流した他の傍聴者の方も、”749億円もの税金を注ぎ込んで市民を排除するつくりにするなんて!”と憤っていらっしゃった。
予定時間よりやや早めに着いたのだが、ちょうど12時になり、ぞろぞろ”改札”を出てくる職員等。
昼食に桜木町駅方面に向かっていく。休憩時間てこういうことだよな。
さて、受付時間になり、通行証を受け取って18階へ。
中継、資料、意見に変化あり?
いよいよ会議室に通される。え?委員らや記者の席は一つ離してあるのに、傍聴席はディスタンスほぼないですけど・・。扱いひどくないですか。
委員らの席と傍聴席・記者席の間に中継用の大きなビデオカメラ。会議の模様が映像で中継されるのは今回が初めてとのことだ。
定刻となり、冷房のとても効いた部屋に、背広を着こんだ委員たちが入場。会議開始。
冒頭でO委員が無記名での投票を提案。身の安全を考慮して云々・・。
傍聴席では”えーっ!”と言う声が上がる。
横浜市の中学生7万人以上が使う教科書をたった6名で決めるのだから、自信を持って私はこれがいい!と言えばいいではないですか。
資料に目を通しつつ傍聴。各委員がバッチリ用意してきた原稿を読み上げながら意見を述べる。
今回はほとんどの委員が出版会社名をあげて意見を述べるという、(当たり前なのだが)異例の状況。
歴史・公民ともに育鵬社不採択!
さあ目玉となる中学校社会科。「歴史」は帝国書院4票、育鵬社2票!「公民」は東京書籍5票、育鵬社1票!と言うことで、育鵬社不採択!
「公民」は委員の意見で育鵬社が批判的に述べられていたにもかかわらずに票が入る?!
・・まあ、一度も意見を述べなかったお方かな、お役目ご苦労様なことです。
休憩に入り、待合室では傍聴者のお知り合い同士で抱き合って喜ぶ姿も。記者たちはここで皆退散。各社ともすぐにネットに速報を出していましたね。
後半戦の目玉は道徳。こちらも偏りが指摘されている日本教科書は不採択。結果は東京書籍6票。
約4時間に及ぶ傍聴が終わった。長いよ・・。
教科書は教える自分で選びたい
それにしても、会議はあくまで儀式なのだろうなと実感した。段取り通りの進行、意見。これだけの教科数、出版社数なのに、全て一発採択なんて、うまくいきすぎている。
教科書”で”教えるにしても、教える立場としては自分で教科書は選びたい。選ぶべきだ。
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