「ぜひいらしてください!お待ちしてます!」「必ず行きますね!」
2018年9月、宮古島で新基地建設に反対している牧師のSさんの話を聞いた時のことである。マスメディアでは報道されない南西諸島の軍事要塞化を知り、いたたまれない気持ちになって現地に行く決意をしました。
遅ればせながら、この4月14日から友人五人で行く予定になっていたのです。それがこの新型コロナウィルスですっかり気が滅入ってしまい、キャンセルしてしまったのです。ああ!!
宮古島といえば、子育て時代石垣島とともに友人らと旅行し、あのオーシャンブルーの海と白い砂浜の中でシュノーケリングを楽しんだ、思い出深い島です。島の人々の温かさも印象に残っています。
その宮古島が今、大変なことになっているのです。この島は、沖縄本島と台湾を結ぶ南西諸島(琉球弧)の中央に位置する、人口五万五千人あまりの琉球石灰岩からできた島です。
この島に政府は2015年5月、住民の激しい反対運動のさなか、陸上自衛隊ミサイル部隊の配備を強行。そして今年2020年4月6日の新聞の片隅には「ミサイル部隊始動、宮古島で記念式典」という記事が見えました。
思い起こせば2015年は違憲の戦争法(安保関連法)が強行採決された年であり、自衛隊の海外派遣が常態化した都市でもあります。
いったい、琉球弧のミサイル基地は何のために作られようとしているのでしょうか?
政府は中国の進出に備えてというのですが、中国側から見るとこれらのミサイル基地は非常な脅威なのです。地元の平穏な生活を犠牲にして、莫大な軍事予算を使って、アメリカのために軍拡競争をしているわけです。
宮古島の問題に戻りましょう。まず、レーダーの出す強力な電磁波による健康被害が心配です。第二に命にかかわる水の問題があります。宮古島には川がありません。
水は全て地下水に頼っています。水源が破壊されたり鉛汚染されたりしたら、命の水を失うことになり、死活問題なのです。
第三に、住民の心のよりどころの「御嶽」が削られ、そばの井戸も埋められたりしていることです。住民は体を張って抗議の毎日です。そのうえ、これはニュースにも取り上げられましたが、弾薬庫の問題があります。
陸上自衛隊は、弾薬庫は建設しないと言い続けたのに、住民をだまして「小銃などの保管庫」と説明し、虚偽が判明しました。駐屯地のほか、保良(ほら:宮古島市の地名)にも作られる弾薬庫は、生活圏の近くで非常に恐ろしいものです。
宮古の住民は、団結小屋を作り、粘り強く抗議行動を続けています。私がコロナ鬱で閉じこもっている間も、一日も休まず闘っています。
沖縄本島と南西諸島は、先の大戦で「捨石」にされました。現在の計画は、それに輪をかけたような差別的な政策で、許すことができません。平和憲法のもと、近隣諸国と友好関係を結び、宮古島に穏やかな日が来ますように。
いつの日か必ず約束を果たしたいと思っています。
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