【日録】知らないのだろう、新しい日常ってやつのこと。

職場から/日録

5月3日

 もともと毎日がステイホームの身なので、コロナもどこか他人ごとのように思っていたのだが、散歩する人が増えたし、マスク姿、子ども連れ、家族連れも見かけるようになった。

 散歩コースは防風林の中。今日の夕方、タラの芽を見つけて摘もうとすると、後ろで連れ合いが何か叫んでいる。指さす頭上を見上げると、木の枝に白いフワフワしたものが2つ。

フクロウのヒナだ。以前ここで「ゴロッホ」と一声だけ聞こえた時、フクロウかなと思ったこともある。やはりいたのだ。合わせて4つの目がまっすぐこちらを見つめている。

5月21日 

 緊急事態宣言解除を受けて学校が再開されたという県内ニュース。子どもたちは「友だちに触らないように」と注意されたという。淡々と読み上げられるニュースにいらだちがつのる。

子どもは友だちに体をぶつける。教員にも体当たりする。触れ合うことなしに子どもは育たないし、教育も成り立つまい。これも「新しい生活様式」なのだろうか?

緊急事態が解除されるまでということか、それとも今後人類はこのように暮らすべしということなのか?

 人にはそれぞれ異なる生活様式があるのに、非常時だからと一方的に押しつけられるのはたまらない。まるで魂を売れと言われているような気がする。キャッシュレスだって、高齢化する地方では非現実的な話だ。

不要不急だから合唱もバンド活動もだめ。リモートなら良いって?プロのミュージシャン、アーティストはどうしたら生きていけるというのか?

夕方の散歩で、リスが数匹走り回っていた。この春生まれた兄弟だ。重力なんか関係ないよと、思い切りぶつかり合って遊び戯れている。知らないのだろう、新しい日常ってやつのこと。

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